アニメーションについて (ページの3D画像の作成はLightWave3Dです。)
アニメーションと聞くと、テレビや映画の漫画などのアニメをイメージする方が多いでしょうか?。3DCGでは、「動き」や「動き付け」のことをアニメーションといいます。また、動かすパートの担当をアニメーターといいます。動き(動作や物理的な力)表現の知識や演出(キャラクター表現)の意識が必要だと言われています。
また、「手付け(手作業で動きを作る)」以外にモーションキャプチャーのデータを使用することも頻繁に行われています。
動かし方は、オブジェクトそのものを動かす方法以外にも、骨のようなものを仕込んだり、シミュレーション機能を使用したり様々な方法があります。
アニメーションの方法 |
3DCGのアニメーションの方法は、いくつかあります。時間軸(フレーム数)に値を打つキーフレームアニメーションや計算式で動きを自動化する方法等々・・・いろいろ。
基本的な動き | XYZで示す位置情報、 回転具合やサイズや伸びなどの値を時間軸(フレーム数)上で変えて動かす |
モーフィング (シェイプアニメーション) |
オブジェクトの形状自体の変形パターン(モーフマップ)を作り、変化させる。表情の変化などの表現などに向いている。(ジオメトリ上の頂点の位置の別情報という定義なので、ペース形上の頂点の位置を元に、モーフマップ形上の頂点の位置をターゲットとしているので、頂点の数の変更は出来ない。また、回転のような動きには不向き。) |
骨(ボーン)および IK |
オブジェクトに骨を仕込んで、間接の動きをさせる。キャラクターを動かすときは欠かせない。 IK(Inverse Kinematics)は、連結した骨の連なりのチェーンを設定して、チェーンの最後(ゴール)を制御してチェーン内の複数の骨の動きを補完すること。たとえば、足のIKを設定すれば、足を挙げれば、自動的に膝が曲がるという感じです。 |
エンベローブ | 様々な属性の設定数値を時間軸(フレーム数)で変化させる。たとえば、ライトの光の強さとか色、オブジェクトのサーフェイスのシェーディング設定値や、カメラのズーム値等々を変化させるアニメーション。 |
エクスプレッション | 計算式を使って動きを制御する方法。周期的な動き、ランダムな動きや、他の動きに追従(関連)する動きを計算式で定め動かす。計算式を設定すれば、動きを自動化できる。キーフレームアニメーションに比べ、全体の動きの修正が容易。 |
ダイナミクス | 重力や風力、衝撃等の物理計算システムを使った動き。 |
パーティクル | パーティクルは粒子のモデルで、ボリュームを持たせると水や煙などが表現できる。ダイナミクスで用いれば、跳ね返る水なども出来る。 |
クロスシミュレーション (モーションデザイナー) |
布の動きのシミュレーションシステムのこと。 |
たとえば、人の歩きは、ボーンやIKを使って動かしますが、プラス「肉の揺れ」や「表情」をモーフマップで一工夫するだけで、だいぶ生き物っぽくなります。
ボーンを仕込む場合は、間接の位置が動きの善し悪しを決めてしまいます。同時にオブジェクトの作りも変形に向いた作り方をするれば、きれいに動きます。
アニメーション事例 (トイレ編) |
トイレの水のアニメーション事例です。→
画像を映像で見る方はこちら
ここでアニメーションしているオブジェクトは、
1)底の水、2)流れる水(大)、3)パーティクルの水後ろ側 2種、4)パーティクルの水手前側 2種、の合計4種6オブジェクトです。
(そんなに動かしているようには見えない?)
(このアニメーションは汚点洗いというショートムビーの一部です。
汚点洗いは黄月家ギャラリー(映像)で見ることができます。)
底の水 | 底にたまっている水は、途中で、他の水に隠れてしまうので、最初と最後にだけ見えます。この水は形は変えず、上下(Y軸)に動かしているだけです。この動きで水位の変化を表現しました。特に、最後の流れた後に水位が一端押し流されてから戻るというところがミソのアニメーションです。 | |
流れる水(大) | 流れる水(大)は、トイレ内側のポリゴンをコピーして細分化し、ジッターしたものを変形したオブジェクトで、モーフマップは、輪状、ツイスト状、サイズSの3種類です。 最初にモーフマップを使ったアニメーションで、輪状のモーフィングから始まり、ツイスト状に変えることで、全面を流れ出す水を作りました。その後、流れ終わりにサイズSに変化します。このとき、同時に、オブジェクト自体の位置の高さ(Y軸)を下げています。それから、ここでは、特別に、ディスプレイメント バンプのエンベローブを時間軸で回転させることによって、表面の凸凹模様を回転させています。これが早すぎるために、逆回転に見えるのかもしれません(笑)。 |
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パーティクルの 水後ろ側 2種 |
一定の方向に飛び出すパーティクルを同じ位置に置き、飛び出すスピードと広がり具合、飛び出す粒子の個数を変えます。そして、水の様なボリューム(ハイパーボリューム)を付けてこれも、大きさを2種類に違えます。このパーティクルは便器のオブジェクトを通り抜けずに、面に添って流れるような設定を課しています。これらで水の流れとしぶきを表現しています。 | |
パーティクルの 水手前側 2種 |
これも、上のパーティクルと同じような設定で、水のボリューム体積を少し大きめに設定しています。役割は上のパーティクルと同じです。配置場所が違うだけです。 |
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